【緊急取材】味の素の「ギョーザ」がリニューアル!さらに美味しくなった秘密に迫る

リニューアルされた「ギョーザ」のパッケージ写真 餃子コラム

冷凍餃子といえば、味の素冷凍食品の「ギョーザ」。すっかり食卓の常連メニューになりましたよね。

その「ギョーザ」が2023年8月にリニューアルされたと聞き、日々是餃子編集部は、味の素冷凍食品株式会社へ突撃取材してきました。

リニューアルされた「ギョーザ」のパッケージ写真
▲リニューアルされたパッケージはこちら
1(画像引用:味の素冷凍食品株式会社

定番の「ギョーザ」以外にも、「レンジでギョーザ」「黒豚大餃子」「海老大餃子」もリニューアルされています。

また、新商品として「おいしく塩分配慮ギョーザ」も発売されました。

レンジでギョーザ
黒豚大餃子
海老大餃子
おいしく塩分配慮ギョーザ
▲画像引用:味の素冷凍食品株式会社

今回は、「ギョーザ」のリニューアルについて、広報グループの勝村さん、開発部門の駒木根さんにお話を聞いてきました。

「ギョーザ」はリニューアルで何が変わったのか

味の素冷凍食品株式会社 駒木根さん
▲駒木根さん

―早速ですが、味の素の「ギョーザ」は、今回のリニューアルでどのあたりが変わったのでしょうか。

駒木根さん:今回は、「香味野菜」の風味がアップしました。ニンニクや生姜の風味がより感じられると思います。

―ニンニクや生姜の量が増えたということでしょうか?

駒木根さん:いえ、量を大きく増やしたというよりは、香りの感じ方とか立たせ方みたいなところを強くするために、レシピの配合を調整しています。

どうしても加熱すると風味が飛んでしまうので、油なども工夫しています。

―油の工夫というのはどういうものでしょうか?

駒木根さん:詳しくはお話しできないのですが、加熱しても風味が消えないように、どう油に落とし込んでいくかを原料メーカーさんも含めて一緒に開発を進めました。

―今回の「香味野菜の風味をアップさせる」という改定内容が決まったのはどういう経緯で、いつごろのことなのでしょうか?

駒木根さん:今回のリニューアルの内容そのものは、2年ほど前にはもう決まっていました。

我々の商品は「永久改良」というのを掲げていまして、明確な課題があったというよりは、常に美味しいものをお届けするために改良を重ねています。

―今回の改良も、その「永久改良」の一環であったということですね?

駒木根さん:ある商品が食卓に並ぶシーンを想定したときに、多くの人が「一番美味しい」と思う味に向かっているわけですが、それが今回は「香味野菜の風味アップ」だったということです。

―ということは、今後も定期的にリニューアルされるのですか?

駒木根さん:やはり目標にひとっ飛びにはたどりつかないので、目標からブレイクダウンしたポイントを1つずつクリアしよう、今年はこれに取り組もうというような段階を踏んでいます。

ですので、「こういうことをやっていきたい」っていうのは決めています。

美味しさの追求「永久改良」とは

味の素冷凍食品株式会社 勝村さん
▲勝村さん

―「永久改良」について詳しく教えてください

勝村さん:世の中の嗜好にもやはりトレンドがありますし、ライフスタイルの考え方も常に変化しています。味の素グループは、「生活者」に向き合って、「生活者」を一番に考えてきたという文化があります。

そういった文化、歴史のある会社ですし、ギョーザに限らず、常にベストなものを追いかけているので「ゴール」はないということです。

―「生活者」つまり消費者、ユーザーさんへの調査などもかなりされているということでしょうか?

勝村さん:そうですね。アンケートはもうすごい数になりますし、実際にご家庭にお邪魔してどういう動きをしているかを観察することもありますし、パネルの皆さんに集まっていただき、食べていただいてご意見を頂くこともあります。

最近はSNSもありますし、その中での気づきやヒントも常に得ています。

ーそういった、日々変わるトレンドやニーズの変化をキャッチする中でも、「これだけは変えない」ということはありますか?

駒木根さん:具材や味など「物ベース」で変えないということはありません。

やはりお客様に向き合い続けるスタンスをぶらさないということが重要だと思っています。お客様にとって最も美味しくて、使い勝手が良くて、冷凍庫にいつもある相棒のような、スタンダードな選択肢であり続けるために何ができるかということを常に考えています。

ーそれは味だけではなくプロモーションやパッケージにも反映されていますね

勝村さん:美味しさというのは当たり前の基盤なので、何か他の機能を付加したからといって美味しさが損なわれてはいけません。

ですが、飲食店で提供するものではなくご家庭で調理していただくものなので、ご家庭の中でどう使われるのかを一番に考えます。

味の素冷凍食品株式会社様 取材風景

ー具体的にはどういった点ですか?

勝村さん:例えば、「水を入れる」とか「中火で焼く」といった、当たり前に思えるようなことでも、水の量がご家庭ごとに全然違ったり、中火がどのくらいの火加減なのかの感覚にバラつきがあって美味しさが再現できていないことがわかったんです。

それで、今の「水なし油なし」の商品ができたり、パッケージに中火の写真を載せたりすることにつながっています。

ーそういえば、「フタなし」にしていない理由はあるのでしょうか?

駒木根さん:現時点では、フタありにこだわっています。フタなしでも美味しく食べていただけますし、フタをしないのも便利だとは思うのですが、やはりフタをすると物理的に熱の入り方が全然違います。

フタをして蒸し焼きにしていただいたほうが皮の食感が良いですし、油ハネも防げますので、今のところはフタありをおすすめしています。

アルミホイルをかぶせるだけでもいいので、そういったことは皆さんにお伝えしていけたらと思っています。

これからの「ギョーザ」の未来

ーCMなどを見ていると、「ギョーザ」を食卓の主役にしてほしいという思いが伝わってきます。

駒木根さん:目指したい姿はそうですね。冷凍餃子でも、罪悪感や申し訳なさみたいなものを感じずに、堂々と食卓のど真ん中に並べてほしいなという思いはあります。

「食卓の救世主です」と、困ったときに活用していただいているお客様も一定数の割合でいらっしゃいます。

ーそういった固定ファンがいる中でのリニューアルは怖さもあったのではないですか?

駒木根さん:そうですね。我々は「改良」しているつもりでも、コアなファンの方の中には「改悪」となってしまうこともあると思うと、今回のようにはっきりわかるくらい変えるのはすごく悩みます。

でも、私も開発部のメンバーも餃子が大好きで、「ギョーザ」以外の餃子ももちろん食べますが、今回のリニューアルは本当に具が美味しくなったと感じるので、じっくり味わっていただきたいです。

取材後記

味の素冷凍食品株式会社様 取材時の集合写真

「ギョーザ」は、「永久改良」の理念のもと、私たちユーザーにとっての最高を追求した結晶であることに感動しました。

SNSで話題になった1本のフライパンをきっかけに、「冷凍餃子フライパンチャレンジ」という専用サイトも開設されました。美味しい餃子のためにとことんユーザーに向き合い、寄り添う皆さんの心意気が感じられるサイトです。

すでに店頭にはリニューアルした「ギョーザ」が並んでいます。
もともとファンだった方も、食べたことないという方も、ぜひ新しい「ギョーザ」をご賞味ください。

日々是餃子では、各メーカーの冷凍餃子の食べ比べもしていますので、ぜひ参考にしてください。

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