餃子にもっとも合う酢は?穀物酢・米酢・黒酢を、酢コショウ&酢醤油ダレで比較!

餃子に合う酢を検証 餃子の食べ方

餃子に酢は不可欠だからこそ

「餃子をどんなタレにつけて食べるか」。これはまさしく十人十色で「餃子が好きな人の数だけタレがある」と言っても過言ではない、奥深いテーマです。

ただ多かれ少なかれ、そのタレに「酢」を使う人はかなり多いのではないでしょうか。

「酢醤油+ラー油」は餃子ダレのスタンダードだし、最近では「酢コショウ」もすっかり定番となりました。つまり、餃子ダレに酢は必須ともいえます。

…では、はたして酢は「何の酢」が餃子に合うのでしょう?

日々是餃子編集部は、ここに興味が湧いたのです。

穀物酢・米酢・黒酢の3種類で試してみよう

ミツカンの穀物酢・米酢・黒酢

ひと口に「酢」といっても、さまざまな種類があります。一般的に酢といえば穀物が原料ですが、果汁が原料のリンゴ酢やバルサミコ酢などもありますし、最近では「調味料入りの酢」も数多く販売されています。

しかし、ひとまず「餃子に合う酢」を見つけていくのであれば、一般的な穀物原料の酢からチェックしていきたいところ。

そこで、今回用意したのは以下の3つの商品です。

  1. 穀物酢
  2. 純米酢
  3. 純玄米 黒酢

すべてミツカン製の商品なので、日本全国の大半のスーパーで入手できるはずです。

穀物酢

ミツカンの穀物酢

まず紹介するのは、「酢といえばコレ」と言っても過言ではない、ミツカンの穀物酢。

餃子と合わないワケがない…というのはわかりますが、はたして今回の3種類の中ではどういう立ち位置になるのか。興味が湧きます。

ミツカンの穀物酢の原材料

穀物酢の原材料は、写真にもありますが以下の通りです。

原材料名:穀類(小麦、米、コーン)、アルコール(国内製造)、酒かす

酢の原料って意外とシンプルなんだな…とあらためて気付かされますね。

純米酢

ミツカンの純米酢

2つめは、純米酢です。メーカーは同じミツカンですが、穀物酢よりも色が濃く、琥珀色できれいですね。

ラベルには「コクとうまみ」「深い風味」といった文字があり、味わいに期待できます。

ミツカンの純米酢の原材料

原材料名はとことんシンプルで「米」…以上!!という感じ。

原材料名:米(国産)

「純米」と銘打っているのだから当たり前といえば当たり前かもしれませんが、このシンプルな原材料表示はやっぱり印象的です。

純玄米 黒酢

ミツカンの純玄米黒酢

最後は、黒酢です。当然ながら3種類の中ではもっとも色が濃く、黒に近いこげ茶色。

ミツカンの純玄米黒酢の原材料

黒酢の原材料は、玄米。こちらも「玄米」…以上!!という感じのシンプルさです。

原材料名:玄米(国産)

実はこの黒酢、穀物酢の5倍くらいの値段がします。できる限りお値段の差を意識せず、味わってみたいと思います。

「酸度」って何だろう…??

今回初めて知ったのですが、酢のラベルには「酸度」という数値が記載されていました。

これまでの人生で何も興味を持つことがなかった数値だったので「酸度って何だ…?」と思い調べてみると、ミツカンの公式サイトには以下のような解説がありました。

お酢の主な成分は酢酸ですが他にグルコン酸、クエン酸等の各種有機酸が含まれています。
酸度は、これらの全ての酸を酢酸に換算し、お酢に含まれる酸の割合を表わしたものです。
酸度の高さは必ずしも「すっぱさ」の強さを表わすものではありません。原料がもともと持っている甘み・うまみ・コク・香りなどでお酢の味わいが決まってきます。
ミツカン:お客様相談センターより

なんだか「わかったようなわからないような…」という気もしますが「必ずしも酸っぱさを表す数値ではない」というのは重要なポイントですね。

今回の3種類でいうと、酸度は以下のようになっています。

  • 穀物酢:4.2%
  • 米酢:4.5%
  • 黒酢:4.5%

数値としては米酢、黒酢の方が酸度が高いわけですが「これは酸っぱさの数値ではない」、という前提のもとに味わうことが大切ですね。

それぞれの酢を単体で味わってみると…?

黒酢、穀物酢、純米酢を比較

左から、黒酢、穀物酢、純米酢です。

お皿の上に3種類を注いでみると、やはり黒酢の色合いが印象的ですね。純米酢もわずかに飴色をしていますが、透明に近い飴色です。

まずは餃子をつける前に酢だけを舐めてみたところ「穀物酢とそれ以外」の違いが明確であることに気付きました。

穀物酢は、純粋な、雑味のない酸っぱさですね。それに対して、純米酢と黒酢は、酸っぱさがまろやか。「酸度=酸っぱさの数値ではない」というのを、さっそく感じ取ることができました。

ただし、これはミツカンの商品の特徴かもしれませんが、穀物酢もビリビリと酸っぱいわけではないのですよね。小さなスプーン1杯くらいなら、むせることもないと思います。

それぞれ酢単体としておいしいので、餃子との相性はばっちりでしょう。

酢コショウだと、穀物酢のシンプルさが際立つ印象

コショウを入れた黒酢、穀物酢、純米酢

ではさっそく餃子との相性比較ですが、まずは近年メジャーとなってきた「酢コショウ」での比較です(ちなみにコショウはブラックペッパーのあらびきを使用)。

…で!

いきなりこの企画の根本的な結論から言わせていただくと「すべての酢は合う!」というのが事実でした。酢コショウの後に定番の酢醤油ダレも試したのですが、「すべておいしい」のは間違いありません。

ですので、以下の検証はすべて「強いて言えば」という前提があることを強調しておきます。

話を元に戻して、酢コショウにするならどの酢が合うか…というと、編集部スタッフSの印象としては、一番シンプルな穀物酢が好みでした。

もちろん人によって好みはあると思いますが、酢コショウは、味の素の冷凍餃子のような「しっかりめに味がついている系」の餃子に合うような気がします。

「これ以上の塩味(えんみ)はなくてもいいかな」という餃子の場合、酢コショウのシンプルなタレがおいしいですよね。

今回の餃子も下味がついている系だったので、穀物酢の特徴である「雑味のないストレートな酸っぱさ」とコショウの香りが合う気がしました。

もちろん、純米酢・黒酢が合わないわけではありません。どちらも酸っぱさがまろやかでコクもあるので、タレがちょっとリッチになります。これもまたアリですが、ストレートな酸味でさっぱりしたい場合は、穀物酢が合うのではないでしょうか。

定番の酢醤油+ラー油ダレは、黒酢の香りが合う

ラー油を入れた黒酢、穀物酢、純米酢

餃子ダレの王道といえば、酢醤油+ラー油です。酢コショウのときは3種類の色の違いが明らかでしたが、醤油とラー油が入ると色合い的には全部同じになりますね。

この王道ダレにする場合、編集部スタッフSとしては黒酢が好みでした。

このタレは、やはりラー油の香りが強めに入ってくるのが特徴。ラー油の「ごま油+唐辛子」の香りに、黒酢の香りを掛け合わせると…合う!のですよね。

黒酢ならではの、玄米の熟成香というのでしょうか。その香りが、ラー油の香りによく合います。

一方で、ちょっと特別な醤油やラー油を使うときなどは、酢の香りを控え目にしておくという食べ方もアリかと思います。今回は一般的な酢醤油+ラー油だったので、黒酢の香りがバッチリ合うと思いました。

ラー油を入れた酢醤油に餃子をつける

まとめ

ミツカンの穀物酢・米酢・黒酢

今回は「餃子に合う酢」というテーマで、穀物酢・純米酢・黒酢の3つを試してみました。

すでに触れているとおり、結論として「どれも合う」のですが、酢コショウと酢醤油で微妙に違ったり、餃子自体の下味にもよるなと思ったり。なかなか奥が深いことを感じさせられました。

それぞれの印象をまとめると…。

  • 穀物酢:雑味のないスッキリとした酸っぱさで、濃いめの味の餃子に合う。コスパも◎
  • 純米酢:穀物酢よりもまろやかな酸っぱさで、コクあり。穀物酢よりもちょっとリッチ
  • 黒酢:独特の香りがあるので、この香りが好きな人なら酢コショウもあり。酢醤油+ラー油ダレにするとばっちり

という感じでした。

いずれにせよ酢はなかなか奥深い世界なので、これからも追求していきたいですね。

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